院長の思いをインタビュー形式でまとめてみました。
Q1. 歯科医師としてのやりがいは?
やりがいといえば、患者様が喜んでいらっしゃるのを見るときです。
皆さん歯が綺麗になったりその方自身が納得できる治療が終わると、
とてもいい笑顔になられるんですよね。

特に女性は雰囲気まで変わられて内面から輝く感じがありますので、
そんなときは本当に良かったと思います。

Q2. 治療へのこだわりや心掛けていることは?
診療でのこだわりは、
自分がやられて嫌なことは人にしない ということです。

「歯科クリニックのスタッフである私が受けたいと思う治療」
それがあなたにおすすめしたい治療です。

1995年に開院してからですので年季が入っているので
印刷も色あせてきていますが、ずっとこの初心は忘れないように
診察台のいつも見えるところに置いています。
これが信念として変わらないルールです。

私は、歯医者って一生懸命やるかやらないかということで、
上手い下手はないと思っているんですよね。
だから面倒がらずに丁寧に治療するってことを心掛けて、
誠実に患者様に向き合うということを信条にしています。

Q3. 歯科医師歴の中で特に印象的であった方とのエピソードは?
強く印象に残っている方はお二人でしょうか。

20数年前、まだインプラントが今ほど普及してなかった頃、
あるご年配の会長さんクラスの偉い方がインプラント治療をされました。

我々も関わって最後はボスが責任を持って
咬み合わせや微調整などもするんですけど、やはり治療の最後の日は
皆で緊張してお口の感じをお聞きしました。

問題はなかったのですが、なぜか落ち着きなくそわそわしているんですね。
どうされたのかをお伺いしたところ、
「今からアワビを食べに行くんじゃよ」とひと言。
ずっと食べたかったアワビを食べるために
銀座のお鮨屋さんを予約して、外にタクシーを待たせておられたんです。

それを聞いて、「ああ、インプラントして良かった」と思いました。
子供みたいな笑顔が今でも忘れられないですね。

もうひと方は、私の診療に対する根本に影響を及ぼしました。
兄の歯科医院の患者様でしたが、歯が5本残っていると。
通常ならその5本を土台にしてフルブリッジにします。
その際内側に内冠を被せて二重構造のダブルクラウンにすれば
虫歯になりにくいので、将来的にもおすすめできる方法です。

当然そうしただろうと思っていましたが、
兄はそのまま繋げて作ったと言ったんです。

何で?と理解できなかったんですが、その患者様は半年後に亡くなられました。

その方の年齢と体調を考えて、兄は早く食べられるようにしたんですね。
後日娘さんがいらっしゃって、
「半年でしたが喜んで、そして逝きました」とおっしゃられたのを聞いて
心がメラメラって揺さぶられました。

教科書通りの治療を考えてちゃだめだって。
その人にとっていい治療かは、
その人の立場になって環境を含めて考えていこうと決意した出来事です。

Q4. 「吉澤歯科クリニック」の大きな魅力とは?
魅力になっているかどうかは分かりませんが、
話しやすい雰囲気はあると思います。

いいことも悪いことも何でも話せるということを目標に診療していますので、
患者様もスタッフもお互い気楽におしゃべりしています。

半年に一回、リコールで検診に来られている患者様達は
もう長いお付き合いなんで、
「入れ歯かインプラントか悩んでいるんだけど、先生ならどうする?」
みたいな会話ができるのが楽しいですね。

実際自分ならどうするかってよく聞かれます。
そんなときは正直に話しますね。

Q5.院長が目指しているものとは?
この地域のホームドクターとして、
皆さんがお気軽に通える歯科医院でありたいです。

「歯医者=高い治療をすすめられる」みたいなイメージになったら
患者様も来にくくなるから、極力患者様の気持ちを汲み取るようにしています。
私が子供時代に福岡で治療してもらっていた歯科の先生が、
「あんた、俺に会って良かったばい」って言うんですよ。

最初は何て傲慢な人だって思ったんですが、
年取ってくるとそういう場面ってあるって分かるんです。
今でも尊敬している先生で、私もそう言える歯科医師を目指しています。